2024-03-01

『Warmth in a Puddle』の完成に寄せて

講談社シネマクリエイターズラボ特別賞企画として崎村宙央が監督・脚本・アニメーションとして制作していた『Warmth in a Puddle』の完成が発表されました。完成報告に寄せたコメントをお読みいただけます。

『Warmth in a Puddle』完成報告に寄せて

 僕はこの一年間、この作品と一緒に歩いてきました。つらい瞬間も救われるような瞬間も、全部この作品の中に詰まっています。作品が完成し、そして、外に向かって発表される今、この作品が一人で歩いていく時が来ました。それは、僕にとっては寂しい瞬間でもありますが、同時に、充足感も感じています。

 これは、「生きづらさ」の作品です。僕の「生きづらさ」の物語です。ですが、その先には、それで終わらない何かがあると信じています。多種多様な方々にこの作品が鑑賞されることを通して、その何かが、それぞれの何かとして生まればいいなと思っています。

この作品は、一人で作り切れるものではありませんでした。講談社シネマクリエイターズラボの担当編集である永盛さんは、ただのプロデューサーではなく、まさに「バディ」としてこの制作期間を一緒に駆け抜けてくれた存在でした。また、音楽・音響の原田さん、加藤さんをはじめ、この作品に共感して制作に参加してくださり、多大なご尽力を頂いた全ての方々にこの場を借りて感謝を申し上げます。

『Warmth in a Puddle』。アニメーションと実写、インディーズと商業、どの分野にも分類しきれない不思議な作品が出来上がったと思います。本作のこれからの歩みをとても楽しみにしています。

2024年3月1日 崎村宙央