2026年5月 良かった映像5選
Max Cooper - The Shape Of Memory (Official Video by Factory Fifteen)
Video: Factory Fifteen(UK)
やられた。『Mine or Yours (Bella Boo Remix)』観た時と似た感覚です。過去自分がつくった『フレンドコード』のMVでやりたかったことを、100倍うまくやられた感じがある。というか純粋に、こうやればよかったのか、という勉強になる。
この映像の肝は四つあると思っていて、それぞれ「背景が黒であること」「(映像の解像度に耐えられる)複雑なジオメトリがあり、適切にシェーディングされていること」「前進するカメラの動き」「音に合わせた点滅・配列」です。
最初に黒背景にややジオメトリが見える状態でスタートして、それが広がっていくんですが、この最初の状態、とても大事ですよね。映像としての前提をつくっている。
余談なんですけど、完全に黒だったり、一色の画面って、コンピューターを介してつくられる映像ならでは、って感じがします。After Effectsでも何でも、最初には黒の画面がある、そこから映像がつくられていく。液晶になる前は(液晶が完全な黒かは一旦置いておいて)、ブラウン管でもフィルムでも、完全に一色な画面って存在しなかったんじゃないかな、みたいな。
ともかく、暗に、これがコンピューターグラフィックスである、という宣言をしているように見えるってことが言いたかったんです。実写のように見えるけど、実は、実際のジオメトリをCGで描写しているんだよ、ということを最初の1秒で伝えているんだと思うんです。
ジオメトリとシェーディングの話なんですが、しっかり、画面の中で解像度を担保できるだけの複雑さがジオメトリにあり、シェーディングでディテールがつくられていますね。ガウシアンスプラッティングをあえて点群状態で見せるというの、別に新しいわけじゃないけど、新鮮に見えます。ふわふわと漂うパーティクルとか、最後にふわっと消えていくのとか、そういうのを混ぜてるんだけど、まるっとひとつになってて、上手い。
点群を突っ切っていくリニアなカメラワークも、黒背景と同様に舞台装置として、映像の前提・ルールをつくりだすのに機能していますね。これが、映像のルールとして要件と、点群を面白く見せるという要件を上手い具合に満たしています。どっちから思いつけばいいもんなんだろう?
音に合わせた点滅や配列の操作も、簡単なものではあるんですが、音をしっかり聞いて、オーディオヴィジュアル的にしっかりのれる感じがあって良いです。バリエーションもいろいろあって、じわーっと広がっていく感じ、エレメントで切り分けて点々と散りばめる感じ、深度で切り分けて並べて表示・非表示させていく感じ、スケールが違うもの(反転含め)を切り替える感じなどなど、多彩です。
あ、これ、今気付いたんですけど、1枚の写真をAIでガウシアンスプラッティングにしてるんだ。1枚の写真たちからここまで世界観を拡張させるって、凄みが増しますね。そんで、明度がある程度低い点を消す(Thresholdみたいな)操作もしてますね。これが、さっき言った黒背景と相まって、いい味出しています。3D写真が急に点群になる驚きが随所に現れている。
線形なカメラワーク、点滅(表示非表示)とか配列(コピーアンドペースト)、スケール(反転)、閾値…… 全部、ザ・コンピューターって感じの操作ですよね。やっぱり、これはコンピューターグラフィックスなんだ、というのをアピールしているというか、明らかにその観点から作られた映像です。
ガウシアンスプラッティングという、実物とコンピューターグラフィックスを仲介する手法、その質感であるこの点群の粒々を、一見単純なコンピューターの操作を適切に組み合わせることによって、一貫したヴィジュアルスタイル、そしてその先の音楽との関係にまで繋げて、一つの感情として浮かび上がらせる。お見事です。
プロダクションは、BAFTA、エミー賞受賞歴のある映像制作会社、Factory Fifteenです。
tofubeats - Angels On The Dancefloor
Dir. 鉄崎凌大(日本)
最高…! mimoid!!
ロッテ 「THE DAY」WEBCM 「水を飲みましょう」篇 30秒
CD: TaiTan / 演出: Yuka Yamaguchi(日本)
かっこいい、トレンディー。
ZEP - NO ENEMIES
Directed by Joachim Spruit, Robin Van Geemen, ZEP
広角レンズ、気持ちいいですね。 Masaki Watanabe監督感もある。
テクノポップ・有機・シンセサイザーちゃん - 再放送、再ロウド。
監督:のをか、Aodaruma(日本)
最初のオシロスコープで胸を掴まれました。